2020年度の地下室おすすめアニメランキング 2

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの2020年度の地下室成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年12月27日の時点で一番の2020年度の地下室おすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

82.6 1 2020年度の地下室アニメランキング1位
デカダンス(TVアニメ動画)

2020年夏アニメ
★★★★☆ 3.8 (633)
2302人が棚に入れました
突如として姿を現した未知の生命体《ガドル》により、人類が滅亡の危機に陥ってから、長い年月が過ぎた。生き残った人々は《ガドル》の脅威から身を護るため、全高3,000Mの巨大な移動要塞《デカダンス》を建造し、日々を暮らしていた。《デカダンス》に住まうのは、日夜《ガドル》と戦う戦士たち《ギア》と、戦う力を持たない《タンカー》たち。ガドルと戦う戦士《ギア》に憧れ、自らも《ギア》になることを夢見る《タンカー》の少女・ナツメは、ある日、無愛想なデカダンスの装甲修理人・カブラギと出会う。夢を諦めない前向きな少女と夢を諦めたリアリストの男。一見正反対のように見える二人の出会いは、やがてこの世界の未来を大きく揺るがすことになる。

声優・キャラクター
小西克幸、楠木ともり、鳥海浩輔、喜多村英梨、柴田芽衣、青山吉能、竹内栄治

takato さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

メタ世界物の短所。パイプとジルの魅力や良し!。

 本作はマトリックスや近年だとグリッドマンなどが属するメタ世界SF作品である。正直あんまり見るつもりはなかったが、大好きなDr.マクガイヤーさんが特集を組んでいたので一気に視聴。


 本作を見て改めてメタ世界物の短所が見えた気がする。こういった作品は意表をついた世界観が面白いし、テーマ性が打ち出しやすいが、キャラの魅力を育てていくのが難しい面があるように思えた。


 メタな視点で描いているため、どうしても一歩引いた距離にならずるをえない。その上、今のアニメでは1クールしかないからよりキャラを描きこんだり、関係性を育てていく時間があまりない。「ゼーガペイン」みたいに2クールあるような作品ではないと厳しいか。


 あと、システムの恐怖を描く作品だと正面のわかりやすい敵を立たせづらいという問題がある。「サイコパス」では、槙島というシステムとは違う眼前の敵も良い感じに成立させられてたから上手くいっていたけど、意志なき怪物ではイマイチ上がらない。


 というか、意志のない怪物の敵って「エヴァ」の使徒の段階では意味があったし、「ファフナー」のフェストゥムは見事に物語のテーマと結びついていたが、それ以降は単に設定上の便利な敵の処理の仕方として慣例みたになってきてしまっている。


 結論から言うと、SF小説とかならともかく、アニメにおいて重要なのは設定とかの辻褄合わせや整合性といった細かい部分じゃなく、いかに視聴者のエモーショナルを動かすことができるか?にかかっていると言いたい。


 意味深いメタ的な世界を描きつつ、演劇的な象徴を多用して強烈なエモーションと他にはない驚きの世界を構築して見せた「ウテナ」みたいな作品もあるが、SFだとどうしてもリアリティーラインを高めに置くことに頑張らなくちゃならなくなってしまって、そこに注力せざるをえなくなっちゃって肝心の部分が手薄になってしまいがち。


 本作も正直キャラの魅力がルックスも含めて正直弱い。見続けられたのは、どうこの話を畳むのか?という好奇心な部分と、パイプとジルのブサ可愛さが好きだったからである。といっても、この二人?も脇なキャラだしねぇ…。それに、最終回で急に時間が経って強引にまとめる作品ってもう何本目かわからんし、そもそもこれでいいのか感が…。


某ノーラン映画にも言えることだが、作品はそんな小賢しい小細工じゃあ面白くならないよ!と言いたい。王道でも太くて強い線のキャラやストーリーを打ち出せるかどうかのが大切。時間が短いなら尚更。


 メタ的な世界の作品はもうありふれてしまって、世界が反転するのももう驚きじゃない。こうなると、それを逆転させて現実だと思っていたものが実は…より、非現実だと思っていたことが実は…な作品のが驚きと恐怖があるかも。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 42
ネタバレ

食前酒 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

アニメオリジナル作品

【第十二話】(総評も含みます)
{netabare}最終話でした。デカダンスならぬカブダンスということでカブラギが大型ガドルと一騎打ち。カブダンスを動かすために周りに散らばっているパーツを拾い集めて何とかラスト一撃を叩き込めるだけのパワーを取り戻す。そして大型ガドルに渾身の一発を発射しますがあとちょっとでオキソンエネルギーが足らない。カブラギは自らのリミッターを解除することでエネルギーを補充させ、無事大型ガドルは木端微塵に。最後までアクションの作画ももちろんキャラの表情もよく、迫力もあってよかったと思います。最後はカブラギが死んでしまって感動シーンも。しかしその後のミナトとジルのやり取りを見ているに何らかの方法でカブラギは蘇生できたと考えるべきでしょう。デカダンスも新たに生まれ変わって、全部丸く収まったわけですがう~ん…。正直ラストはちょっと物足りない感あったかな。確かにカブラギのリミッター解除の件は二話、三話で話してたことを体現していて面白いと思ったけど、やっぱり問題はナツメ。ナツメも一応ガドルの部品集めたりいろいろ貢献してたんだろうけど、もうちょっとナツメにもバリューポイントというか、ミナトやジル、ドナテロみたいにナツメにしかできないようなものが見たかったかな。ナツメの表情作画とかキャラ設定も悪くなかったし、大人になったナツメも美人で良かったからそこは少し残念。でもアニメ全体としては今までに見たことないようなものが見れて私的にはそれなりに楽しめたかなと思います。オリジナルアニメだけに二話の急展開とか独特の世界観、ロボバトルチックなところもハマった人には楽しめたかと思います。アニメのあらすじとか二話の急展開がどんなのか気になる方は是非見てみてください。まぁ序盤の方見て面白さを感じなかったら多分最後まで楽しめないとは思うのでそこは人それぞれですね。{/netabare}

【第一話】
まず世界観は面白そうだなと直感したけど、如何せん私はロボ系、機械系に疎く楽しく見れるかどうか…Bパートでデカダンスが少しだけ動きますが案の定そこまで熱くなれませんでした。今後はキャラの関係と作画美術を楽しむことになりそうかな。
【第二話】
冒頭から一話とまったく違う雰囲気。この作品の世界観が明らかになった回でした。賛否の分かれる設定だと思いますが、個人的には悪くはないと思いました。否定されている方もまだ2話の段階でこのアニメの評価をするのは尚早だと思いますよ。監督さん脚本、シリーズ構成の面子から二転三転あるだろうし、ナツメの正体も世界とどう関りがあるのか楽しみです。
【第三話】
{netabare}デカダンスの世界観が徐々に明らかになってきました。デカダンスは地球滅亡直前に開発された人類最後の防衛線的な施設で、人類はサイボーグによってつくり替えられたというお話。そして、ナツメがバグ判定される理由等々名立たるスタッフ人だけに抜かりは少ないですね。二話で切らなくて正解でした。話の展開的にカブラギとナツメ率いるバグ許容側とバグは絶対不要側に分かれて対立が起こるのかな。いずれにせよまだまだこれからだと思うので期待してます。{/netabare}
【第四話】
父が取り戻したかった地球、人間の居場所。そして父を殺した(今の段階で)とされるガドルを駆逐する。そりゃこれだけ思いを抱えていたらナツメをどう止めったって戦いに行くでしょうね。王道展開ではありますが細かい描写やワンカットごと丁寧な作りだったので退屈はしませんね。
【第五話】
{netabare}今回は終始戦闘です。なかなか面白かったです。知識を持つ敵ガドルとの戦いでナツメは戦う恐ろしさと必要な力に気付きます。そんなナツメを守るためにカブラギが助けに入りますが、なんだか急に不穏な状態に。カブラギが敵ガドルを倒したがために何かの計画を狂わせた?的な感じでしたがまだ何が何だかさっぱり。そして最後にはカブラギが計画を狂わせた罰か、それともカブラギという「バグ」を排除するためか殺されます…。まだまだ話に裏がありそうな感じでいいですね。{/netabare}
【第六話】
前回のカブラギの失態によって今回はその罰としてガドルのクソ処理をさせられることに(笑)。見終わって思ったのは何だこのアニメはですよ。ほんとに何がしたいのかここまで来ても鮮明に見えてこない。だからある意味楽しみ。
【第七話】
{netabare}面白かったです。前回終わりからつづきカブラギがアカウントを偽装してタンク内に潜入するという内容。本部指令によりガドルによって故意に破壊されるタンクの壁。破損の規模は甚大で人(タンカー)では簡単には修復できるものではありません。そんななかナツメは率先して修復のための人員、材を集めます。ナツメの呼びかけもあってなんやかんやで修復作業に取り掛かるタンカーたち。カブラギもタンカーにここまでの行動力と結束力があったことに驚いたでしょう。Bパート終盤にナツメとカブラギが二人で話します。ナツメの言葉にカブラギは我を見、本当に必要なモノは何か、いらない"バグ"は何なのか気付きます。このときのシーン全体の描写(色使い、カブラギの燃えてる感じ、ナツメの涙)すごく良かった。そして最後にカブラギは仲間に「ガドルを消滅させる」と言い放ち、仲間がさりげなくぽろっとこぼします。「あんたがホントのバグだよ」。いや~良い!今回までで一番いい回です。ナツメのタンカーたちに思う気持ちも伝わったし、何よりカブラギがナツメに振り切ってくれたのがばっちり決まってたように思います。{/netabare}
【第八話】
{netabare}ガドル工場をぶっ壊しデカダンスも終わらせると決意した前回から、今回はまずカブラギの体を取り戻しに動きます。カブラギの体はミナトによってかくまわれており割とあっさり回収できました。合わせてプレイヤーたちが注入していた緑の液体がガドルのク〇からできていたという衝撃の事実も判明しました。これでク〇工場をぶっ壊す理由が彼らにもできました(笑)。その後カブラギとミナトが面会し事情を把握します。でもミナトは不満そうです。果たしてミナトはカブラギに味方するのか否か。多分しますが(笑)。まぁ今回は下準備回ということで特段可もなく不可もなくといった感じです。{/netabare}
【第九話】
{netabare}面白かったです。ついにカブラギはナツメをつれがどる工場をぶっ壊しに行きます。カブラギ陣営のメカニックによって深部まで潜入できたもののそこにはゲーム警察のフギンの姿が。ここで今回思わぬ活躍ぶりだったサルコジ。サルは前回あたりから仲間に悪巧みを持ちかけられどっち付かずでしたが、最後には見事に寝返ってくれました。サルの最後の行動にはちょっとだけ熱くなった。熱くなりきれないのはあのビジュアルのせいか(笑)。それからガドルのク○工場はサルのおかげで破壊、カブラギもフギンをなんとか退きます。その後カブラギとナツメによってGGSなる装置を作動させ全ガドルを停止。世界の真実を知るナツメは何を思い、どう行動するか。次回が楽しみですね。{/netabare}
【第十話】
{netabare}想像以上にわかりやすい展開。デカダンスはスタッフが大物ばかりだから期待のハードル高くし過ぎたかも。カブラギに世界の真実を告げられて拗ねるナツメとかこのアニメであんな展開はあまり好きじゃない。その後もガドルのク〇工場から案外楽に突破しちゃったりサイボーグが寄生虫みたいなのに殺されたり。私的にちょっとつっかっかるところが多かった。極めつけはナツメの目の前でカブラギ素体がフギンに殺されたところ。カブラギとナツメの行動を把握しておいてあそこまで生かしてわざわざナツメの前で殺すってわかりやすすぎるしフギンの行動も謎。来週その補足があるとも思えないしデカダンス自体に興味をそそるものが無くなったかな。でも最後の最後に今回のこの感想文が全部ひっくり返るような展開があったらと考えるとやっぱり期待してしまいますね。デカダンスならやりそうなので(笑)。あと残すところ数話ですが最後まで楽しみにしたいと思います。{/netabare}
【第十一話】
{netabare}冒頭前回カブラギ素体を殺したフギンがカブラギ素体Ver2に反撃されフギン呆気なく撤退。前回から突如現れた謎の超大型ガドル。デカダンスで反撃するもののガドルの方が一枚も二枚も上手でカウンターを食らいます。デカダンスは戦えなくなります。ここでシステムがデカダンスを一時終了させると命令。デカダンスの終了=ナツメ消滅ですから当然カブラギは阻止しに動きます。ジルの妙案でなんとカブラギをデカダンスに接続させて操らせると言う。何でもジルはもともとデカダンス運営の中枢にいたらしくシステムのバグや抜け道をいろいろ知っているだとか。最後カブラギがデカダンスに接続する直前に現れたミナト。ミナトは未だにカブラギの行動の意味が分かりません。ナツメといういわばゲームの中の人物のために自分の命かけてるわけですからね。そんなミナトも最後にはカブラギに協力。バグは本来システムにとっては痛手にしかならないが、要はバグも使いようによっては進化の糧になるということですね。バグをバグのままただ消滅させるだけでなく視点を変えてどう再利用するか。勝手な感想ですが私なりにいろいろ考えれて面白かったです。{/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 11
ネタバレ

NEKONYAN さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

頭使わない奴に勧められないアニメ

リアルタイム勢でしたけど、2話切りしたとドヤ顔で宣言する癖に世界設定理解できてない奴の多いこと多いこと…
それはさておき、これはいい群像劇だ
※群像劇とは簡単に説明すると、主人公以外からの視点でもストーリーが展開する手法

1話
制作会社が幼女戦記のところだから期待も込めてなんとなく見始めたけど、戦闘作画の立体感良し、キャラの表情良し、世界観良しでメチャクチャ面白いは
キャラからも強し信念が感じられてのめりこめる
2話
{netabare} ゲームの世界でがっかりとか言ってる奴は、たった2話分すらまともに見れないのか
どちらかが仮想世界だったとしてもそこには確かに意思が介在してるんだから哲学的ゾンビってわけでもないし問題ないだろ
カブラギ側に立ってみるなら完全なディストピア世界観
ナツメ側に立ってみるなら現実なのかゲームなのかの発想が無いいわば、シュタゲのアルパカマン状態
デカダンス設定が世界観をチープにしてるとは微塵も感じない{/netabare}
3話
{netabare}やっぱりディストピアものじゃないか(歓喜)!
構成もいいね、長すぎない回想で簡潔に世界観の説明あるし、相変わらず戦闘シーンも立体感ある。いいところでモヤモヤさせずこれからどうなるんだとワクワクさせて終わる引きもよい。これは次の話も見たくなる。
ところでカブラギさんはAIなのか、肉体を捨てた元人類なのか気になる。ナツメはゲーム感覚で支配されてる旧人類って認識でいいかな{/netabare}
4話
{netabare} パイプはブサかわええですね。タンカー側からしたら笑いながら死んでくギアは怖いな。組長に対してナツメの戦う動機は今まで薄くしか描かれてこなかったけど今回ようやく描かれましたね。{/netabare}
5話
{netabare} 今回絶望感半端なかった。視聴者をキャラと一緒に絶望させつつ、組長の組長ジョーク(装備カツアゲ)で場を和ませてから、適度な緊張感を保ちつつ、気持ち切り替えてガドルα討伐しに行くのよかった。今までW主人公感強かったけど、組長今回大活躍だったし、素体も失っちゃったし、次回からナツメが主人公になる予感。 {/netabare}
6話
{netabare} まさかの連続、カブラキ回。今回は糞回(肥溜め)でしたねw。戦闘シーンの作画ほめちぎったデカダンスの感想欄で言うのもなんですけど、やっぱりアニメは作画やキャラデザがすべてじゃないですね。あのポップなキャラデザからあそこまで素晴らしい漢の戦いが見れるとは思いませんでした。お互いに切り札を使わずに正々堂々漢の戦いをする展開…燃える! {/netabare}
7話
{netabare} キャラたちの内面成長がよく表れてた回でしたね。周囲にまで影響を与えるナツメはバグだわ。カブさんがナツメを名前で呼べなくなってしまたのは切ない。タンカーに深入りするってどんな感じなんだろうか。NPC扱いというより、昔のキリスト教の白人以外は人にあらずみたいな感覚のほうに近いんだろうか。 {/netabare}
8話
{netabare} 今回凄いワクワクしたわ。どこぞのモ〇スターズインク臭がしたw。部下のエログッズに理解のあるフギンは笑った。あくまでバグを許さないだけでフギンは堅物ってわけじゃないんだな、NUTの某中佐みたいな厳しさだね。主人公たちに都合のいいキャラ達じゃなく、各キャラが好き勝手動いた結果、物語になってるのがいいよね。昔に戻りたいミナトと、明日を生きたい組長。ドナペロは声で予想してたけどやっぱり裏切るんかwww {/netabare}
9話
{netabare} 最後にみせた命の使い方よかった。周りが変わっていってもなかなか自分のやりたいことがわからなかったサルが、最後になって自分を持ったのは間違いなく最高の展開だった。バグと罵られた存在が動力炉を破壊し一矢報いたのは、してやったなという感じ。どこまでも利己的で現実主義者のターキーも共感できる部分はあったし、ドナテロのような刹那的快楽主義者も共感できる部分はある。ここまでキャラ一人一人の思想や主義がしっかりと性格として確立されている作品はなかなかないですね。戦闘作画や世界設定にばかり目が行きがちですが、魅せ方が無限のリヴァイアスのような上質な群像劇です。 {/netabare}
10話
{netabare} 今回も面白かった。正直ナツメちゃんは
真実しってどこぞのUCの少尉みたく闇落ちするかとも思ったけど、尺的にも組長とのすれ違いは1話内で完結しましたね。ここにきて、第三陣営の新たな強敵出てくるとは思ってなかった。これで完全に先が読めなってますますこれからに期待。 {/netabare}
11話
{netabare} 組長の横で組長の素体の亡骸に縋りつくの、ちょっとシュールで面白かった。あとはついにミナトも自分の意志で歩いたの素晴らしかった。過去に戻りたかったミナトが過去にとらわれず、過去の矜恃を抱いたまま前に進む様子が素晴らしかったね。それを象徴するセリフとして、「トップランカー諸君、間もなく交戦ポイントだ、今日もよろしく頼む」ってセリフが熱かった。廃止されたランカー制を口にするだけでこんなにかっこいいとは思わなかった。 {/netabare}
12話
{netabare} 綺麗に終わってなにより。ただ2つほど気がかりなことが…一つ目はパイプは残念でしたね…ってこと。二つ目はデカダンス接続前の組長はバックアップで救われましたけど、デカダンス接続後の組長に最後のナツメからの言葉届いてたのかが気がかりでしょうがない、瓦礫から見つけ出されてナツメに声かけられてから電源落ちてたように見えるし、ちゃんと届いてるといいな…ミナトと組長の共同戦闘は熱かった。ドナテロもいい仕事してましたね、特攻しかけたのが素体じゃなかったら泣いてることろだった。あと、地味にタンカーに声かけて、デカダンス内の住民の避難させてることろがなんだかんだ面倒見いいなってwバックアップから復元した組長と再会するシーンはあえてセリフがないことがシャレオツ。
犠牲も多かったですが、きれいに終わって満足です。これは人に勧めたくなる作品ですね。 いいシーンたくさんありましたが、個人的に一番盛り上がったシーンは11話の「トップランカー諸君、間もなく交戦ポイントだ、今日もよろしく頼む」ってミナトが言ってたところですね{/netabare}

今後も制作会社NUTに期待!幼女戦記2期もあるなら絶対ここがいいですね!

投稿 : 2024/12/21
♥ : 18

82.2 2 2020年度の地下室アニメランキング2位
進撃の巨人 The Final Season(TVアニメ動画)

2020年秋アニメ
★★★★☆ 4.0 (509)
2100人が棚に入れました
「その巨人はいついかなる時代においても、自由を求めて進み続けた。自由のために戦った。名は――進撃の巨人」ついに明かされた壁の外の真実と、巨人の正体。ここに至るまで、人類はあまりにも大きすぎる犠牲を払っていた。それでもなお、彼らは進み続けなければならない。壁の外にある海を、自由の象徴を、まだその目で見ていないのだから。――やがて時は流れ、一度目の「超大型巨人」襲来から6年。調査兵団はウォール・マリア外への壁外調査を敢行する。「壁の向こうには海があって、海の向こうには自由がある。ずっとそう信じてた……」壁の中の人類が、初めて辿り着いた海。果てしなく広がる水平線の先にあるのは自由か、それとも……?エレン・イェーガーの物語は、新たな局面を迎える。

声優・キャラクター
梶裕貴、石川由依、井上麻里奈、下野紘、小林ゆう、三上枝織、谷山紀章、細谷佳正、朴璐美、神谷浩史、子安武人、花江夏樹、佐倉綾音、村瀬歩、川島悠美、松風雅也、沼倉愛美、増田俊樹

アニメ好き さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8

やりやがったなMAPPA

最初の製作者側はカッコイイと思ってるオープニングを見た時、このダサさ…これはまさかMAPPA制作のアニメじゃないだろうな…
と思ったらほんとにMAPPAが作っててガッカリした。マッパというかツインエンジン制作が嫌いなんですけど。マッパとの関係性がよくわからん

体操ザムライと呪術廻戦でマッパやるやんと見直していたのだが、同じ会社でもアニメによって全然完成度も毛並みも違うのは一体なぜ?
呪術廻戦とはアニメとして天と地の差があるぞ?

とりあえず今季の進撃の巨人は自分とは合わなさそう。
1話見た感想
オープニングだっさ!エンディングも変な曲でアニメション手抜きか?
登場人物目の周りの縦線多用してるのがめっちゃ腹立つし気になる!ちびまる子ちゃんかよ
目の周りの縦線は原作漫画でシュールなギャグやシリアスなシーンで多用されてきたものなのに常時付けてるのなんなの!?原作愛なしか?

原作読んでても話しに全く引き込まれない1話の構成、これ意味不明で1話切りする人多そう。

など、3期まで進撃のアニメ凄いなぁと思ってたのに、制作会社が変わって積み上げてきたものが全て壊れたような感想しか出てこなかった。
褒めるところを考えたのだが、どうしよう、思いつかない…

私は上手く言語化できないけど何がこんなにも違うんですかね。
wikiみたら監督もシリーズ構成もキャラクターデザインも全部人が変わってて、そこらへんがこの違和感に繋がってるんだと思います。

なんか楽しみにしてただけに悲しい。
2期に駄目にされたけものフレンズ事件を思い出した
2話から良くなっていくのかな!?見る気起きないけどここから良い作品にしてくれるんだよね!?

投稿 : 2024/12/21
♥ : 11
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

再追記 恐怖も世界観も矮小化してしまったがっかり感。設定を設定で解決しないでほしい。

再追記 ついに結末を迎える前に

{netabare} 本作のもっとも面白いところ、それは孤立した人類の反撃…だと思っていました。島設定がでるまでは。

 壁が一つ一つ破られて、巨人たちに追い詰められ食料が足りない、反撃の手段もない。仲間が次々に死んでゆく。そこに現れた一つの希望。それがエレンイエガーという巨人になれる人類の登場。

 そこには父親との因縁もあり、壁の中の巨人もいて、他に巨人になれる人がいて…それがどう収束するか、というのがワクワク感でした。

 ここに実は島の外に人がいて、人類の生存域を埋め尽くしていたと思っていた巨人も実は島の中に閉じ込められてたいた。

 これは勝手な見方なので作品のクリエータ側からすれば知ったことじゃないかもしれませんが、世界の中で訳の分からないなかで孤立する日本のメタファのようなもの…時代の閉塞感のようなものを見ていたのに、急に問題が矮小化されてしまいました。
 巨人が人類に操られているような設定で、得体のしれない恐怖から兵器へと格下げになった感じです。

 エレンの存在が、過去のストーリーとは乖離して、重要度がいままで積み上げた物語の流れから急に浮いてしまいました。いや、だったら何もしなくてよかったってこと?まあ、外を知り、出て行く必要があったんでしょうけど。
 その意味では狭い世界の外に実は真実が…っていうことで今の現実世界のメタファになってなくはないですけど。
 結末はまだですが、旧ハガレンのアニメ版の最期、等価交換という最大のテーマについて、錬金術を見事に別世界の文明と結びつけたようなカタルシスがありません。

 エレンが立体機動歩兵になって動機とか、母の仇とかどこに行っちゃったんでしょう?ミカサとの思い出や昔の事件の意味は?父親の謎は?こういうドキドキ、つまり3クールかけて描いてきたことが、なんといいますか茶番になってしまいました。

 設定を設定で解決する、という意味を実によく表している展開です。結末で実は●●を◇◇すると▽▽になるから、これで解決するんだよ、と後付けで言われる感じです。考察も謎も意味ね―じゃん、ですね。まあ、この長い物語を畳めるのは大したものですが…。ちょっと残念でしたね。{/netabare}

 総評はファイナルの2期目が終わったら書きます。




以下 初回時の感想です。


テーマ性と設定の浅さにはがっかりしました。追記 なぜ本作が世界系だと駄目なのか


 期待外れ感が強いです。ストーリーの面白さはあると思いますが、テーマ性や設定の浅さなどでがっかりしています。ヒューマンドラマとして見る価値がないとはいいませんが、それは進撃の巨人に期待していたものではありません。

{netabare}  エレンに関して言えば成長というより変身…闇墜ちあるいは魔王化ですね。個人的因縁の伏線は回収されて行きつつあります。ですが、だからどうした感はあります。ミカサが東洋の国のお姫様といわれたところで…ふーんでした。守るべき命令がプログラムされてとか…スクラップドプリンセスですか?

 個人個人に過去の因縁をくっつけて悲惨な話をこれでもか、と積み重ねていますが、本筋の進行が遅すぎます。サシャとガビの話とか必要だった?

 やっぱり巨人どころか立体兵装ですら未知の力の産物でした。そして巨人の秘密に科学や理論といった匂いがしません。つまり、悪魔の力で済ますことになるのでしょう。で、生殖能力を無くす?うーん。ここの謎ときを一番楽しみにしていたんですけど…どうやら、理屈が無いみたいですね。

 結局は、エレンの能力の選択、地ならしで世界を滅ぼすか、生殖能力を無くすのか、あるいは始祖としての能力を消すか…しかないですよね。やっぱり世界系になってしまっています。風呂敷の畳み方の工夫に一縷の望みをかけるしかなさそうですね。

 で、このエレンの選択の材料が提示されていません。彼は何を悩んだ結果、これらの中から答えを選択するか、がテーマになるはずなんですけど。そのためにはやっぱり島とは何だったか、巨人とは何だったかという問題が提起されなければいけないのですが、最終破壊兵器というつまらない舞台装置に堕してしまった感じです。 

 ちょっと3期から感じていたことですが、壁の中の絶対的絶望感という視点が人類が外部に存在していたこと、力関係の逆転があったことで、蒸発してしまっています。人類の希望だった立体兵装が凶悪な兵器として視点が変わってしまいました。

 ヒストリア、アッカーマン等の因縁がどうでもいい問題になってしまっています。もちろん、エレンの能力に対抗する別の戦い…たとえばミカサが東洋のお姫様という身分で何かできるならいいですけど…{/netabare}

 うーん。2000年とか巨人とか公開可能な情報とか、壮大なストーリーとオリジナリティを期待していたいたわりに、伏線回収ゲームみたいな形で最後はやっぱり世界系で終わり?回を重ねるごとに問題が矮小化していく気がします。
 個人の因縁を深いとみるか浅いとみるか、ですが個人の内面に作家性があまり見いだせないです。

 巨人=人間になったことで、自然の中の命の儚さではなく戦争被害になってしまいましたし、人間の残酷な行動がテーマ性に昇華されなくなってしまいました。


 せめて感動ポルノにならないことを望みます。気が付いたことがあったら追記してゆきますが。



追記です。なぜがっかりか。世界系の話が悪いと言っている訳ではありません。本作が世界系エンドになるとかなり出来の悪い世界系になりそうだということです。

 本作は巨人が謎の最大の要素ですが、ユミルの民、巨人の種類、実は人である、壁、王家、イエーガー家の設定はすべて巨人の設定の要素になります。

 で、巨人は前提条件として解決が提示できない謎(ユミルが悪魔からもらった力という説明以上の論理的解決が提示できないこと)だとすると、巨人は世界系の舞台設定になります。
 ですので、これにまつわる話をエレンの選択で解決したとしても、それは設定を設定で解決する…というトートロジーになってしまいそうな感じです。

 巨人の謎を、エレンの謎の力を前提とした選択で解決しても、要は中身が「空」ということになり、テーマ性としてもそうですが、物語としても実は意味が無いことを繰り返していたということになります。

 エヴァンゲリオンのATフィールド=人間=使途というように巨人が比喩的に人間の内面の弱さのような表現でもなさそうです。巨人の意味が破壊兵器としての脅威だけです。

 ですので、巨人の謎だけで物語が進行するとじゃあ我々は何を見ていたんだ?になります。
 エレンの物語としての世界系なら、巨人による危機という舞台あるいは設定に対し、テーマとなる要素がないといけません。一般的には恋愛とその他の価値観の選択になるんでしょうが、恋愛の世界系は普通は力があるのはヒロイン、選択するのが主人公です。

 世界系なら本来はエレンとミカサ、あるいはエレンとヒストリアに注目すべきですが、ファイナルシーズンからエレンに全く感情移入できない描き方で、いろんな人物に焦点を当て始めます。ミカサもすっかり邪魔者になって後付けの設定がでています。ヒストリアなんて名前だけになってしまいます。


 キャラそれぞれのエピソードを「巨人世界」という舞台の上で、オムニバス的に楽しむ構造で終わる気がする、という意味で壮大な歴史の結末を期待したのにがっかりしたという事です。

 こういうエピソードの積み重ねや、謎解き的な伏線回収が好きという人にとっては面白いというのは頭では理解しますが、本筋の謎を謎の設定で解決する、みたいな話は私の好みではありません。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 14
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

大義名分で舗装された道

原作は途中から控えたMEN
1クールにしてはボリューミー全16話です。
※以下3期までのネタバレは隠してないのでご注意を。


エレンたちが海に辿りついてから4年。太平の世が終わりエレンのおかんが食われて9年後の世界。

本放送中に原作が完結したりいよいよか!な〝FINAL”と銘打ちながらまだまだ続きがあるようです。
放送時期毎に感想書いてるとネタがつきてくるもんですが、そうはならない数少ない作品。毎度新たな一面を見せてくれ、それでいて一本筋が通ってるのが特長。

「あれ!?なんか観るアニメ間違えたかしら?」
{netabare}「あれ!?どちらのゴールデンカムイでしたっけ?」{/netabare}

そんな冒頭でさえ不安にならないのはひとえに積み上げたものへの信頼です。きっと回収するはず!
そんなひとつ。見上げた空に羽ばたく鳥たちのオープニングカットは1期第1話を彷彿とさせました。

「あーいよいよ完結するんだなぁ」 
「あーこのあと壁の中はえらいことになってたよなぁ」

そんなオープニングカットからの連想。前者は大河ドラマ並に重厚な物語が終焉を迎える高揚感と一抹の寂しさ。一方で後者が示唆するものはやや不穏。1期で壁内人類を襲った悪夢の再来です。
そうしてFinalseasonはお馴染みの面々抜きで海の向こうの国〝マーレ”側の視点から幕が開きます。ひとまず此度の16話をまとめるなら

 〝16話分のキャラ回”

1クール群像劇なら6話~8話あたりで適宜挿入されるアレ。キャラ評価の逆転を狙う目的なら終盤10話あたりまでと何処にでも挿入可能性あるアレ。敵味方問わず登場人物たちを深掘りし物語に深みをもたらすアレをまるまるやっていただいた印象。
思えば主人公エレン(それとアルミン)の原動力は〝駆逐してやる!”と〝璧外への憧憬”の二つ。憧れを象徴する台詞が「海を見たい」だったと思います。海をイタリア語で〝マーレ(Mare)”と言いますが、そんな海を冠した壁内人類との因縁浅からぬ国と対峙するぞ!というところで3期は終幕してました。
おさらい兼ねて駆け足で振り返る59話↓

 第1期(#01-#25) 人類対巨人の絶望的なパワー差でも抗う人類の意志を描き
 第2期(#26-#37) 絶対真理と思っていた『打倒巨人』の前提に揺らぎが生じ
 第3期(#38-#49) 揺らぎや萌芽が形となって壁内の人間同士の争いへと発展
 第3期(#50-#59) 明かされる世界の仕組み。壁内人類の災難はマーレ起因らしいことが判明
 第4期(#60-#75) 今ここ

そのままマーレを敵認定した組み立ても成立したでしょうがそうはしません。キャラ回をあっさり1話ちょっとで終わらせず、新キャラも順次投入し厚みを持たせていました。代表はガビ♀とファルコ♂の四月に嘘ついてそのうち神様になりそうな実力派声優コンビで息もぴったり。

 戦争は対峙する両者がそれぞれの正義を掲げ絶対的な善悪など存在しない

散々言われてきた使い古されたモチーフです。善悪二元論に傾かない最近の例で超絶ヒットした『鬼○の刃』でも鬼側の事情を丁寧に描くことに奏功してました。

そこに良い意味でえげつなく足を踏み込んでるのがこのFinalseasonではなかったでしょうか。単に相手側の事情説明に終わっていないのが良い。
対立してる二つの視点を擬似体験させる手法が徹底しているため、今目の前で繰り広げられてることや向けられるセリフ随所に〝かつての○○と同じ”フラッシュバックする場面わんさか。その意味ではガビ&ファルコはニコイチでかつてのエレンと見立ててました。死にたがり野郎成分多め「駆逐してやる」状態エレンを担当するのがガビ。その対極、勘はいいけど思慮浅めで戦士適正が低い落ちこぼれエレンなファルコ。


明かされていく伏線に唸るのももちろん楽しいですが、〝かつての○○”がいちいち刺さり、その最たる犠牲者!?ともいえるライナーが第1話(#60)声優紹介のトップを飾っていることがなによりのメッセージかと思われるFinal前半でした。
ただの知識でしかなかった善悪の曖昧さを疑似的に体験できる貴重な経験を得られるかと。文科省推薦にして夏休みの課題アニメにしたらいいと思います。
善悪に関する哲学的な思考。歴史観。各々の価値観次第でなにかしら引っかかるものがある傑作なことは言うまでもないでしょう。



※ネタバレ所感

■仕方なかったってやつだ

{netabare}「尊敬してたのに」とエレンを面罵するファルコ。昔同じこと言われたライナーの表情が蒼ざめる。
「友達だと思ってたのに」と姉の仇ガビに憎しみをぶつけるカヤ。そりゃそうなのです。

「人類を救うためです」シャーディス教官に答えた若き日のライナー。そう!人類を救うためなのよ。

パラディ視点で始まったこの物語は100年続いた安寧をマーレ側が破ったことが発端。抗戦の大義名分ありまくりです。
一方世界からみればパラディ(壁内エルディア人)は長年巨人使って残虐行為の限りを尽くしてきたわけで、それが辺境の島に残存戦力抱えて逃げ込んだ挙句〝地ならし”なんて切り札持ってる連中から「平和を望んでいる」と言われたところでそんなん信じられるか、ボケ!ってのは頷ける話です。

作者の性癖かもわからん。悉くブーメランがライナーに刺さるのが痛ましいのであります。
そして信じてたものが切り崩されてく絶望というものをガビとファルコが受け止めてくれました。おかげでガビの心がガビガビに…(自粛){/netabare}


■まあそう思っちゃうよね

ワルシャワのゲットー(跡地)をほっつき歩いた経験から、居住制限区域が対ユダヤ人のそれに見える。
{netabare}その前提に立つと、腕章での住民ラベリングやちょび髭の閣下風なあの人の登場だったりで、国家マーレにおけるマーレ人とエルディア人の関係はゲルマン人(アーリア人)とユダヤ人とのそれですわな。
密告社会だし、少年兵はヒ○ラーユーゲントだし、ヴィリーダイバーの真実の中に適度に嘘を散りばめた演説がゲッペ○スのそれにも見えるわけでして。

ドイツ人これ観てどう思うんだろ?{/netabare}


■そしてこんな風にも見えるよね

『山河燃ゆ』って大河ドラマをアメリカで放送した時、現地の日系人から猛烈に抗議を受けたそうな。どんな内容か?
{netabare}原作は山崎豊子の『二つの祖国』。その名の通り、大東亜戦争時の日系人の葛藤を描いた意欲作。
それで猛抗議する日系人の事情も配慮しないとですよね。アメリカ人として日本のことなど全く考えもしないという姿勢を見せないと移民国家では悲しいかな生きていけないのです。

被差別民族の忠誠心競争も、そんな彼らを地雷原や最前線に送り込むのもよくある話。
冒頭の戦役は203高地攻略っぽいし、エレン派のクーデターは二・二六事件になぞらえることも可能です。エルディア人=ジャパニーズ説。だいたい鎖国してる島国に列強が襲ってくる図式なんてまんまそれに見えなくもない。{/netabare}


ドイツにせよ日本にせよまたそれだけに限らず、歴史の表裏や機微を上手く表現してるからどの歴史にも代入できるんでしょう。外人さん政治/歴史大好きだから海外でウケるのには納得しますわ。

{netabare}始祖の巨人奪還作戦も示唆に富む気がします。始原への執着は宗教戦争に発展するわけで…
ユダヤ・キリスト・イスラムと聖地エルサレムを巡る三すくみの例は言うまでもなく、人類の始原をアーリア人(インドヨーロッパ語族)とすることで優秀なアーリア人とそれ以外はオマケと見做す選民思想に酔ったハーケンクロイツな面々なんかそうでしょう。これは麻薬にも似た誘惑があるのか、隣国からナンデモ起源説が無くなることもありません。

 優れた我々のルーツ

合理性とは異なる尺度で争いは始まります。2000年単位のエルサレム界隈では対処するための知恵を蓄積してますが、うしろ二つは歴史の長い文脈でいえばまだまだ若い。
始祖マンセーな歴史と最終兵器としての〝始祖の巨人”とでは厳密には話は異なりますが、〝ルーツ”を争いの元としてる点が一つのメッセージのように思えるのでした。{/netabare}



■オマケ

1.制作会社変更
私にはあまり違和感なく移行できてるように見えました。
{netabare}ただピークちゃんのデザインがなんとなく伊藤潤二氏の漫画に出てきそうな見た目だったのが残念。{/netabare}

2.道半ば
2021秋からスタートするクールで完結するらしい。。。
{netabare}まだまだどうなるかわからんですね。いったん地ならししないと収まらん気がします。エレンがミカサやアルミンら守るために偽悪を演じてる可能性も捨てきれず。それで次世代への継承みたいな感じでファルコやガビが新たな世界を歩んでいくような。いずれにせよエレンの未来は暗そう。{/netabare}

3.楽園
イタリア語でもう一つ。楽園を〝パラディソ(Paradiso)”言いますもんね。
{netabare}囲われた島パラディが楽園というのも皮肉が効いております。作中でも罪を犯したエルディア人にお注射ちっくんして島に置き去ることを『楽園送り』と称してるあたり、楽園は薔薇色ではないんですよね。{/netabare}


 地獄への道は善意で舗装されている

ポジティブさの裏に潜む地獄。作中用語であれば〝善意”を〝仕方なかった”に置き換えればよい。



視聴時期:2021年1月~4月 地上波リアタイ

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2021.05.07 初稿
2022.02.27 修正

投稿 : 2024/12/21
♥ : 41
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